四回戦ボーイ
先日友人に誘われ後楽園ホールへ三十年ぶりにボクシング観戦に行ってきました。四回戦が六試合続き、六回戦、八回戦となり全部で十試合すべて観戦しましたがやはり最終試合となるメインイベントが圧巻でした。真紅のラメ入りのパンツとガウンをまとった次試合が日本ランカーとのイケメンボクサー、かたや若干十七歳のタイ人ボクサー。登場の仕方も黄色のTシャツを着てトレーナーと二人リングに上がるのに対して、会場に詰め掛けたファンの黄色い声援と幟旗おまけに入場曲までつけたイケメンのボクサー。特に誰を応援するでもなく両者の奮闘ぶりに拍手を送っていたのもここで変わりました。
みんなのCMS
その世界に入り込んでしまうと、その世界以外の人の考えがつかめなくなってしまうことがあります。顕著に現れるのは、使っているその世界の単語です。誰でもが当然知っていると思って話す言葉に対して、怪訝そうな表情が話し相手の顔に浮かぶ、まさにそのときです。
株式会社ビーンストークの売りの一つである「みんなのCMS」についは、当初、「CMS」はほとんど誰もが知っている言葉だと考えていました。多様な立場の人との会話で分かってきたことは、ものごとはまったく逆で、ほとんどの人が「CMS」について知らないという事実です。
「みんなのCMS」については当社サイトのトップページにも記載されていますが、なにぶんスペースも無く宣伝文であることからして、残念ながら少し分かりにくいところもあります。分かりやすさを第一にして、ここでは「みんなのCMS」あるいは「CMS」について解説してみたいと思います。
CMSとはContents Management Systemの略。従来のサイト作成、運営の手法に比べ、より効率的、効果的にサイトを作成し運営できる。大概のCMS解説はこのようにして始まります。この文章が分かりにくいのは、ほとんどの人が従来のサイト作成や運営の方法そのものを知っていないことです。効率的、効果的と書かれてもぴんとこないわけです。
CMSを理解するためには、まず「従来の」といわれている方法から知っていく必要があります。ブラウザーを立ち上げ、好きなサイトを訪れてください。ページが表示されたら、そのページの適当な位置を右クリック。ポップアップメニューが表示されたら、ソースを表示項目を選択。なにやら不可解な記号で書かれたテキストが表示されます。耳にした人も多いと思いますが、これがHTMLです。サイトのページを作ることは、このHTML文書を書くことなのです。
では具体的にはどのような手順となるのでしょうか。多様な手順がありますが、ここではもっとも標準的な手順で説明することにします。
1)デザインツールを使ってページの大まかなデザインを進める
雑誌などの紙面をデザインすると同様に、デザインツール(IllustratoやPhotoshopなど)を使って、目的のページのデザインを進めます。タイトルの位置、画像の位置あるいは説明文の範囲設定などの作業となります。
印刷物のデザインとほぼ同じ工程ですが、注意すべき点があります。印刷物のデザインでは、今作成しているデザインデータがそのまま印刷されます。一方のWebデザインでは、作成しているデータがそのままネットのページになるわけではないことです。作成しているデザインの各要素を一旦分解し、再度HTMLで組み立てなおす作業が必要となります。このHTMLでも組立作業では、簡単に要素の位置を決められるわけではありません。
このHTMLの限界を知らないでデザイン作業を行っていると、次の工程がとんでもないことになってしまうのです。グラフィックデザインを行っている人ならば簡単にWebのデザインも出来るのではないか、そんな風に思っている人は多いようですが、WebあるいはHTMLを知らないグラフィックデザイナーにはサイトのデザインなどは出来るわけがありません。もし自分のサイトのデザインを発注しようとしている人がいたならば、その人は発注先を慎重に選択する必要があります。
2)デザイン要素の分解あるいは切り出し
デザインの大まかな姿が決まったところで、次のWebページ作成の作業に入ります。まず最初に行うことは、先のレイアウトで決定したデザイン要素をそれぞれのデータに変換することです。タイトル画像はJPGに変換。テキストのヘッダー部分をデザインしているならばこれも画像データに変換します。本文のテキストデータについては、HTMLで入力しますので、画像には変換しません。
3)HTMLでWebページを作成する
作業工程1,2は準備段階です。ここから本格的なWebページ作成の作業に入ります。1で作成したデザイン画を雛形として、2で作成した部品をHTMLでレイアウトする作業です。厳密に言うと現在のページの作り方はこれとは異なるのですが、話を単純にするために、HTMLでページのレイアウトをするということで進めていきます。
一旦デザインしたものを分解し、再び組みなおす無駄な作業のように思えますが、デザイン作業だけでは出来ないようなこともこのHTML作業には含まれます。
まず行うことは、作成しているページの属性を設定することです。ページのタイトルやページが何について語っているかなどの設定です。この部分はページの見栄えには直接反映するものではありませんが、とても重要なものです。雑誌などは見られることを前提として作成されているものです。本屋の店頭に並べば誰もが目にする機会があります。その雑誌の分野に興味のある人がその雑誌の表紙などを見て買う気が起こるというものです。
WebページあるいはWebサイトの作り手はまったく違う前提で作業を進めます。自分のサイトを公開しても、誰かが見てくれる保証はまったくありません。
地域ブランドの試み
各地の人が色々な努力を積み重ねて作り上げている地域ブランドですが、現在はある意味ではとても危険な状況だと言えます。一部の業者が行っている産地偽装や毒物混入などの影響で、地域ブランドの信頼性そのものが揺らいできているのです。
このような状況で地域ブランドの今はどのようになっているのでしょうか。ネット旅行で地域ブランドの世界を巡ってみます。
いつものようにネット旅行の出発点は検索。今回はそのものずばりの「地域ブランド」で検索してみます。が、めぼしいサイトが見つかりません。普通でしたらここで単語を加えて、絞り込み検索を行います。例えば「地域ブランド 商品」などです。しかしながら今回はちょっと違った方法をとってみます。検索でGoogleを使っている人はすぐ分かると思いますが、検索結果ページの一番下に関連用語(他のキーワード)が表示されます。自動の絞り込み検索のようなもので、自分が入力した単語+絞込みの言葉で、いくつかの候補があがっています。
これが面白いのは、ここに登場してくる候補は、最近多くの人が絞込みで使っているものだということです。一種の世論調査とも考えられ、その言葉のどの側面について多くの人が興味を持っているかが、分かることになります。で、この関連用語を見てみると、「地域ブランド 問題点」という言葉の組み合わせが表示されていました。地域ブランドの世界もなかなか難しいものだと感じながらこの言葉をクリックしてみました。
この話は続く……
ReDesignからRePositionへ
直接関係しているわけではありませんが、何らかの係わり合いのあるいくつかのサイトを訪れてみると、その様変わりにはびっくりさせられることがあります。よい意味での様変わりです。以前はHTMLの概略だけを知っている人が作成していたようなサイトが、あきらかにプロの手により新しいデザインとなって登場してきているわけです。
Webの重要性が多くの人に認識されるようになった、Web関連の仕事を進めてきた私たちとしては歓迎すべきことですが、全てにおいて賛成というわけでもありません。
一周遅れのラストスパートという感も無いわけではありません。というのもネットのあり方がこの2,3年で大きく変わってきているからです。なるほどコンピュータで見るサイトは見かけは変わっているように思えますが、基本的には企業案内などのパンフレット印刷物と変わりません。伝えたいと思っている情報を媒体に乗せて相手に伝えるです。そしてパンフレットにデザインが必要なように、サイトにもデザインが必要ということで、上記のような現象が起こってきているのです。サイトのリデザイン(re-design)です。
サイトのあり方が変わってきていると書きました。ではどのように変わってきているのでしょうか。的確な言葉で表現することは難しいですが、感じとして持っているのは「読むサイトから使えるサイト」です。私たちにも関心のある地方公共団体のサイトを例にして考えてみましょう。
私たちビーンストークの見る限り、地方公共団体が運営するサイトのほとんどは、すでに新聞折込などで配布している「広報あるいはお知らせ」のネット版です。内容の更新は随時、全国から読むことが出来る、違いはありますが、先に書いた印刷物のネット変換です。ネット、ネットの世界から一歩引き下がって冷静に判断するに、これではあまり意味が無いように思われます。
最近は新聞を定期的に購読する人も少なくなっているようですが、それでも新聞折込の広報は、地域住民のかたに届く確率は高いと思われます。一方のネット版広報はどうでしょうか。当たり前の話ですが、ネット版の広報を読むためにはコンピュータが必要となります。問題はこのコンピュータをどのくらいの家庭が持っているかです。ワードを使って文章を書いたり、パワーポイントを使って発表資料を作ったり、一般の家庭でそのような必要があるのでしょうか。必要が無いものに人はお金を使いません。つまり思われているほどコンピュータの家庭への普及は進んでいるわけではないのです。
新規サイトを作成する場合、安く見積もったとしても500万~1000万円かかります。ネットの場合は作るだけでなく月々のメンテナンスが必要となり、これにも20万~50万円ぐらいかかります。団体の担当者ならば、地域住民の世帯数で割れば一世帯数あたりの負担額はそれほどたいしたものではない、と考えるでしょう。しかしながら税金を払う立場のものとしては、これはとんでもないことに思えます。自分が使えもしないもののために、税金が使われてしまうこと。
このように自分で考え判断する人が増えてきた結果、先に書いた「見るサイトから使えるサイト」への動きが出てきたわけです。地域住民の生活向上に具体的に寄与するサイトです。
具体的にはどのようにするか、私たち株式会社ビーンストークが常日頃考え続けていることであり、それほど簡単には解決方法は見つかりません。しかしながらはっきりいえることは、サイトの表面的な体裁作り(Redesign)で満足しているようでは、その解決方法は決して見つかりません。最初にそして常に考え続けなければならないことは、サイトのあり方そのもの、Repositionです。
高原秀一ブログ開設のお知らせ
高原秀一ブログが開設されました。どのような展開になっていくか私自身にも分かりませんが、皆様に役立つ情報が提示できれば良いなとは考えております。
ではよろしくお願いします。
高原秀一
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